釵釧金【さいせんきん】

■庚戌・辛亥の納音　　　■音律：商　　　■五行：金性

「釵釧金」の釵釧とは女性が髪に飾る簪（かんざし）を意味しています。この簪の喩えからも分かるように、この納音は贅沢さと虚飾性に満ちた星です。女性は本来華やかに飾ることが本能ですから良いのですが、男性は外観を飾り中身の人間性が乏しくなってしまいやすいので、良くありません。従って、真実と誠をもって人に接するように心がければ、運は開けますが、虚飾に生き、調子よく早合点して失敗する事が多いので注意が必要です。女性は逆に才覚があり、美貌の持ち主が多く妖しい魅力を持つ人が多いとされています。

🅰：庚戌　衰

十二運が内向性のある「衰」であり、また「戌」は印星となり、且つ文才を現す「魁罡」ともなっている為に、男女とも学問・芸能・芸事・宗教等で成功する人が多い星です。しかし、金銭に無頓着であったり淡白であったりと、金銭感覚は鈍い方なので、金銭感覚のある変通星等が出ていないと、事業家や経営者として成功している人は少ないようです。男性の中には虚栄心が強い割りに、金銭には無頓着で家計が苦しくなっても平気で浪費し節約ということが出来ず、そのため借金して夜逃げしたり、逃げ回わるような人もあります。女性は美人多く、人によってはその美しさを鼻に掛け男を見下げる場合もあります。この納音の女性に傷官がつくと、更に激しくなり男を馬鹿にします。職業は男女とも学問・芸能・技術・芸術等に才能を持っており、技芸関係の場合相当に発展するでしょう。

🅱：辛亥　沐浴

特殊な才能に長けている人が多い星です。十二運が「沐浴」となっているので、幼少期より苦労が多く、配偶者運も良くありません。特に比肩や偏官があると、更に傲慢・強情になり、見栄を張り、人との調和を失い孤独になりやすいので注意が必要です。男性は男女問題を起こしやすく、金銭を浪費する傾向があります。虚栄心が強いので、中年まで波乱の多く苦労があります。この納音の人に大切なことは、よく人の話に耳を傾ける事が大切です。この「釵釧金」は派手にやったら失敗するので、地味にりなさいという星。男性の場合、牢屋に入っている人が多く、命式が悪い場合には詐欺・破産宣告・自己破産に陥っている人もあります。