辛酉は六十干支の58番目の干支。天干の「辛(かのと)」は陰の金のエネルギー。職人の手によって完璧なまでに磨き上げられた「宝石」であり鋭利な「刃物」を象徴。地支の「酉(とり)」もまた陰の金のエネルギー。丹念に研磨され完璧な輝きを放つ「宝玉」であり驚くべき鋭敏さと完璧な美意識を持つ象徴。あなたの魂の根底には、この二重のどこまでも純粋で硬質な「金のエネルギー(辛酉)」が、美しく、そして、どこまでもストイックに、響き合っています。その、完璧にカットされたダイヤモンドのような一切の曇りもない輝きが、あなたに他に類を見ない「審美眼」と「時代を刷新する力」を与えているのです。
Chapter1.心の世界観
辛酉という干支は、静寂に包まれた名工のアトリエ。その中央に置かれた一つの巨大で完璧な宝玉。それは、あらゆる角度から光を受け虹色の輝きを放ちながら自らの内に完結した一つの宇宙を宿している…これが辛酉の人の心の奥底に広がる心象景色です。その景色のように、あなたは極めて洗練され感受性が鋭く、そして何事にも動じない静謐(せいひつ)な魂の持ち主です。決して自らの内面や感情を軽々しく他者に見せることはありません。常に自らの内なる「美意識」という絶対的な基準に従い物事の、そして自分自身の「完璧さ」を静かに、そしてどこまでも深く探求し続けています。あなたは生まれながらにして人生そのものを一つの「芸術作品」として創造していく稀代の「アーティスト」であり「完璧主義者」です。中途半端や妥協を心の底から嫌い自らが「完璧」だと納得できるまで、何度でも何度でも粘り強く一つのことを掘り下げ続ける驚異的な集中力と自己鍛錬の精神の持ち主です。その媚びることのない求道者のような姿勢は、あなたの周りに一種犯しがたいほどの気高いオーラを創り出しているのです。
この「完璧にカットされた宝玉のような絶対的な美意識」と「その輝きを自らの力で磨き続ける無限のストイシズム」。
この二つの究極の要素があなたの内で完璧な静寂の中で共存することで、あなたという存在に計り知れない深みと人を惹きつけて離さない特別なカリスマ性を与えています。しかしそのあまりに完璧すぎる精神性は、時にあなたを「他者の不完全さを許すことができない」という厳しい批判精神へと導いてしまうことも。その鋭すぎる言葉は悪意なくして凡庸な世界の些細な欠点を、容赦なく断罪してしまうかもしれません。
大きく美しく輝く宝石を象徴。頑丈で輝きを放つその宝石は、辛酉の人の内面に広がる風景を映し出しています。宝石のように上品で洗練された佇まいを持ち、穏やかで落ち着きのある印象を与えます。他者に対して柔軟な態度で接する一方、その内側には硬く揺るぎない芯が宿っています。責任感が強く、一度頼られれば、その期待に応えるため誠実に向き合います。親分肌な性格で、周囲への気配りが行き届き、自然と人からの信頼を集めます。頑丈で変質しない宝石のように、辛酉の人は周囲の影響を受けにくく、自分の好きなことを一貫して追求します。プライドが高く、自らの信念を曲げることを嫌い、独自の理想を大切にします。好きなことへのこだわりが強く、周りに流されず、自分だけの道を切り拓いていくタイプ。無謀な挑戦をするよりも、自分の輝きを存分に発揮できる場所で、楽しみながら力を発揮することを望みます。理想を語るのは得意ですが、実際には現実的な判断を下す堅実さを持っています。ただし、この特性が過度に現れると、自己満足や不器用さが表に出ることがあります。その輝きに期待が集まりすぎると、無理をしてしまい、結果的に問題を招く場合もあります。冷静沈着で理性的な辛酉の人は、何事にも論理的に向き合い、筋道を立てて考えることを得意とします。感情を露わにすることは少なく、常に理性が前面に出るため、周囲に落ち着きを与える存在。辛酉の人が理想的に輝くためには、宝石のように自らを磨き続け、現実に根差した計画のもとで夢を形にしていくことが重要です。過信を避け、着実な努力を積み重ねることで、その冷静さと意志の強さが光り、その輝きはより一層際立っていくでしょう。明晰な頭脳の持ち主ですので、学者・研究者・教育者方面に向いています。精神や名誉欲が満たされる職務に就く人が多い傾向。また、世辞に疎いところがありますので、商売や大衆的な仕事には向かず、大きな組織や官庁等で運を掴みます。派手な世界に生きても内面は孤独で静かな世界を好み、人に同情されるのも苦手。容姿端麗で品格を備えている人が多い。女性は美人が多い傾向。
②五行:金(天干)-金(地支)/比和(同気)
③種類:専旺干支
④十二運:建禄
⑤納音:石榴木(音律:角、納音五行:木)
⑥納音十二運:自胎
⑦空亡:子丑
⑧羊刃:戌
⑨日柱の吉凶星(神殺):紅艶
⑩六壬神課の十二天将:太陰
Chapter2.その運命:
日禄という天からの祝福と自らを磨く比和の宿命
『辛酉』のあなたは、生涯を通じて経済的な安定と社会的な成功に恵まれる特別な吉星『日禄(にちろく)』をその身に宿しています。それは、あなたのその誠実な努力が必ず豊かな実りとなって還ってくるという美しい宿命の証です。そしてその魂の本質は「金」の「比和」すなわち、宝石が宝石をさらに磨き上げるという無限の自己強化的な凄まじいエネルギー構造を持っています。
生まれ持った性質(日柱干支):
すべてを見抜く宝石の感性とすべてを完成させる刃の精神
『辛酉』のあなたは、その魂が常に自らをより純粋により完璧に磨き上げようとする永久機関のようなエネルギーを持っています。あなたは他者に頼ることなく、自らの内なる力でその宝石の輝きを無限に高め続けることができるのです。その深い探求心と妥協のない姿勢は、あなたをあらゆる分野でトップレベルの専門家や孤高のアーティストへと押し上げるでしょう。地味なようで品のある人が多く、努力しだいでは成功する運を持っています。律儀で無理をせず、堅実で賢明に生きる人で、どんな環境の中でも決してくじけることはありません。どんな窮地でもプライドを持って生きようとする人です。派手な世界に生きていても、内面は孤独で静かな世界を好み、意外とロマンチストです。決して小器用ではありませんが、仕事は確かなものがあります。沈着冷静で、学者、研究者、教育者、芸術家に向いています。女性は美人が多いのですが、少し女性的な艶かしさには欠けているようです。しっかり者のお姉さんという雰囲気があります。
天賦の魅力と人を惹きつけて離さないオーラ:
あなたは生まれながらにして、どこか近寄りがたいほどの「気品」と一切の妥協を許さない「完璧主義者」のオーラを持っています。その静かで、しかし圧倒的な存在感が逆に多くの人々を強く惹きつけるのです。
内に秘めたる完璧主義と潔癖さ:
あなたは自らが「完璧」であり「美しい」と信じるもの以外、一切受け入れることができません。その求道者のような完璧主義があなたの創造物の質を極限まで高めます。しかしその鋭すぎる基準は、時に不完全な人間的な世界との間に深い断絶を生み「誰も私の求める美の頂を理解できない」という究極の孤独感にあなたを苛むのです。
運気の傾向【辛酉 建禄 木性 柘榴木】
この日生れの人の運気は中の下とします。少しく陰気、穏やかな生れです。直感力がすぐれ、才智あり、謀略あり、深く物事を推察して計画を進める特別の才能があります。表面に出て立ち働く人ではなく、影にいて、参謀となって企画を立て案を練る人です。だから、その分に応じた立場、仕事について勤めれば、必ず幸せになります。でも小才に走って、わが意を張り、ウヌボレて、表面に出て空威張りしても、結局は世間の物笑いとなるだけです。まづ独り立ちするならば、自己の実力を養い、十分に足もとを固めて漸進するべきです。また謀り事も過ぎれば破れ、思案を過ぎてはトリトメなく、いつまでもグズグズして決着しないでは、かえって失敗、不幸のもとになります。やはり企画が立ったら断固として実行し、積極的に活動する強い精神力も大切です。大胆に楽天的に、開放性の明るい性格の人は幸福が一杯。病は脳病、ノイローゼ、貧血、足腰の病、ゼンソクなどに注意。
あなたの使命は、その完成された内なる世界にただ安住することではありません。
その磨き抜かれた宝石の輝きをこの現実世界へと開示し、その美しさを世界と分かち合うと決意すること。
あなたがその完璧な美意識に一滴の「他者への貢献」という温かみを加えることができた、その輝きは、真に人々を救い導く気高い「光」となるのです。
Chapter3.二つの潮流:
柘榴木の異なる物語
『辛酉』は、その本質(納音)が「柘榴木(ざくろもく)」という、「木」のエネルギーに属します。
これは「硬い外皮の内側にルビーのような無数の美しい果実をぎっしりと秘めた木」を象徴します。
この究極の「金」の姿を持ちながら、その本質が最も「豊穣」な「木」であるという最も劇的な矛盾こそが、あなたの真の使命を解き明かす鍵です。あなたのその「宝石」のような完璧な輝きは、ただ自らを飾るためだけに与えられたのではありません。それは、混沌とした世界の中に人々がその硬い外皮(あなたの守り)の内側で安心して豊かな「実り(=文化、芸術、幸福)」を享受できる、平和で美しい「王国」を築き上げるために与えられた神聖な力なのです。
あなたの使命は、「孤高の芸術家」から「文化の静かなる守護神」へと自らを昇華させていくことです。
あなたがその類稀なる審美眼とストイックな精神を美しきもの、か弱きものを守り、育むために使う時、
あなたの人生は最も深く、そして気高い輝きを放つでしょう。
Final Chapter.
あなたは静かなる時代の至宝となる
『辛酉』のあなたにとって人生とは、自らの内に輝く宝玉の如き完璧な美意識を、決して妥協することなく磨き続ける気高い旅です。
その全てを見通すような静かで、しかしどこまでも澄み切った眼差し。
その決して媚びることのない孤高で、しかし絶対的な安心感を抱かせるオーラ。
やがて多くの人々がその計り知れない審美眼とあなたが守り抜いたその美しい「文化」に自らの魂の拠り所を見出し、あなたの周りに新たな「時代」が築かれていく日が必ず訪れるでしょう。
あなたはただ静かに、そして深くそこに在ればいい。
その自らを磨き続ける完璧なる宝玉のごとき魂こそが、この混沌とした世界がずっと待ち望んでいた真の「美の基準」であり未来の文化を護る「至宝」そのものなのですから。
日干が「辛酉」の有名人の例
【男性】
角川春樹(角川書店、映画、出版界の風雲児、麻薬→懲役4年)
落合信彦(国際政治ジャーナリスト、著書・訳書多数、母子家庭)
山本宗二(経営者、伊勢丹、”デパートの神様”)
北尾吉孝(SBIのCEO、M&A専門家、ライブドアvsフジ問題で登場)
金日成(北朝鮮主席、「主体思想」の創始者、独裁政権を確立)
野坂参三(日本共産党・中央委員会議長24年、密告事件で党除名)
小林一茶(江戸後期の俳人、『おらが春』)
熊谷守一(洋画家、孤高の芸術を創生、文化勲章を辞退)
加山又造(日本画家、文化勲章受賞、現代的様式美装飾美を追求)
月山貞一(2代目、刀工、人間国宝、平成天皇の御守刀を鍛える)
榊莫山(書家、日本書芸院展と奎星展で最高賞、”莫山先生”)
楠本憲吉(俳人)
利根川裕(作家、文芸評論、深夜TV「トゥナイト」の司会)
椋鳩十(作家、児童文学者、動物文学、母と子の20分読書運動)
竹内均(地球物理学者、雑誌編集者)
萩原健一(俳優・歌手、4度の逮捕歴と3度の離婚歴、私生児)
陣内孝則(俳優・歌手・映画監督、2年連続日本アカデミー賞)
水谷豊(俳優・「傷だらけの天使」・「相棒」・伊藤蘭と再婚)
大滝秀治(俳優、「マルサの女」、30歳頃結核で左肺を切除)
上川隆也(俳優、NHKドラマ「大地の子」の主役で脚光を浴びる)
滝沢修(俳優、劇団民芸代表取締役)
保志総一朗(声優、ガンダムSEEDの主人公のキラ・ヤマト役)
春日八郎(歌手)
橋幸夫(歌手)
マイク眞木(歌手、「バラが咲いた」17歳年下女性と再々婚)
稲垣潤一(歌手、「ドラマチック・トレイン」)
榊原鍵吉(幕臣、直心影流・最後の剣客、撃剣興行、商売失敗)
星野敬太郎(ボクシング、WBAミニマム級王者、トンカツ屋)
松浪健四郎(レスリング、全日本優勝、国会議員、ちょんまげ)
中村紀洋(プロ野球・内野手、ホームランバッター、近鉄→他)
村田兆治(野球、投手)
三浦知良(サッカー、エース・ストライカー)
戸田和幸(サッカー、ミッドフィルダー、2002年W杯日本代表)
村山聖(将棋、膀胱癌で夭折した天才棋士、施設に多額の寄付)
アンドリュー・カーネギー(実業家・鉄鋼王・慈善・成功哲学)
ラマヌジャン(天才インド人数学者、夭逝、直感的〝魔術師〟)
ピーター・カパルディ(俳優・映画監督、『ドクター・フー』)
【女性】
池田厚子順宮(元皇族・皇女、神宮祭主、元華族農園主と結婚)
山田詠美(直木賞作家・元漫画家・『ベッドタイムアイズ』他)
草笛光子(女優、紫綬褒章)
八千草薫(女優)
桜田淳子(女優、歌手、「私の青い鳥」、映画「お引っ越し」)
松山容子(女優、「ボンカレー」のCМとホーロー看板が有名)
真屋順子(女優、「欽どこ」の奥様役で人気に、脳出血、脳梗塞)
鰐淵晴子(女優、子役から、「ノンちゃん雲に乗る」、離婚再婚)
菊川怜(女優、タレント、モデル、東京大学工学部卒才色兼備)
高部知子(女優、歌手、<わらべ>、「積木崩し」)
中嶋朋子(女優、「北の国から」の蛍役)
島倉千代子(歌手「人生いろいろ」、レコード大賞、借金地獄)
高橋真梨子(歌手、「ジョニーへの伝言」、ペドロ&カプリシャ)
辛島美登里(歌手)
いとうあさこ(お笑いピン芸人、コント、自虐ネタ、実家裕福)
松嶋尚美(タレント、二人組お笑いコンビ<オセロ>、細身)
片桐はいり(タレント、四角い顔が売り、弟も俳優)
小谷実可子(水泳、シンクロナイズド・スイミング)
山本侑貴子(食空間プロデューサー、文化人タレント、ワイン)
堀井辰子(霊能者、病気治療、10代頃から予知能力、著書)
グレース・ケリー(女優、モナコ公妃、事故死、アカデミー賞)
ジョディ・フォスター(女優、映画監督制作、シングルマザー)
マリオン・デイヴィース(女優、新聞王ハーストの愛人、事件)