戊戌は六十干支の35番目の干支です。天干の「戊(つちのえ)」は陽の土のエネルギー。決して動じることのない、雄大で全てを包み込む「山」を象徴。地支の「戌(いぬ)」もまた陽の土のエネルギー。収穫を終え、冬の静寂を待つ晩秋の「乾いた大地」であり、忠義と知性の象徴。あなたの魂の根底には、この二重のどこまでも「不動なる大地のエネルギー(戊戌)」が、重厚なハーモニーを奏でています。その何事にも揺るがない圧倒的な安定感と全てを見通すかのような深い知性が、あなたに他に類を見ない「信頼感」と「大物の風格」を与えているのです。
Chapter1.心の世界観
戊戌の世界観は、夕暮れ時、黄金色に染まるどこまでも続く雄大な山脈。その頂に、一人の賢者が静かに座し、眼下に広がる世界の全ての理(ことわり)を静かに睥睨している。広大な裾野を持つ荒涼とした秋の山を象徴。赤茶けた山肌が秋風に吹かれ、静かに土煙を上げるイメージ…これが戊戌の人々の心の奥深くに描かれる心象風景です。その景色のようにあなたは、極めて堂々として落ち着きがあり、そして、何事にも動じない絶対的な安定感をその身に纏っています。広がりのある山のように、どっしりとした落ち着きと、器の大きさを感じさせます。温厚で穏やかな性格を持ち、人に対して優しさやいたわりの心を示しながら、親身になって周囲を支えます。義理堅く人情に厚いため、人からの頼みを断ることが少なく、その気さくな人柄が多くの人々に愛されています。山がどっしりと構えるように、戊戌の人はスケールの大きな目標を好み、それを達成するために地道な努力を重ねます。表向きには落ち着いて見えますが、その内側には強い意志とプライドを秘めています。負けず嫌いで、一度決めた目標に対しては粘り強く取り組み、逆境にも屈せず高みを目指します。忍耐力があり、一歩ずつ確実に進む姿勢を大切にするのが特徴。そのため、大胆な決断よりも、着実に進む堅実さを好みます。戊戌の人は守りの意識が強く忍耐力もあります。また、山は孤高の存在。一匹狼的なところもあり、冬の寒さにも耐える鋼のハートの持ち主。興味のある事は最後までやり抜く信念や能力を持っています。人間的には、地味で落ち着いた雰囲気の人。庶民的で情が厚く腹の据わった親分肌。愛情心も深く身近な者や目下を守るためなら目上でも反発しますので、若い頃は苦労します。しかし、やがては発展する運を持っています。自信家で自尊心が強いので、その良い面が出れば成功しますが、悪く出ると、執着心が強く自我を通す我儘ぶりが目立ちます。この特性が過剰になると、頑固さや柔軟性の欠如が表れます。失敗してもこれまでのやり方に固執し、新しいアプローチを取り入れられず、行き詰まる場合もあります。また、外見とは異なり、内面は繊細で傷つきやすい部分もあります。批判に対して脆さを見せ、突然意気消沈してしまうことも。そのため、無理をしすぎないバランス感覚が必要。また、戊戌の人は優れた弁論能力を持ち、人の心を動かす言葉を巧みに操ります。その不動の山の奥には、極めて明晰で怜悧(れいり)な「頭脳」と、勝負の局面を瞬時に読み解く天才的な「戦略家」の顔が静かに息づいています。鋭い批判精神と的確な分析力を駆使し、説得力のある会話を展開する能力は、強みの一つです。感情的な駆け引きを嫌い、極めて論理的。一度、目的が定まれば、その優れた分析力と粘り強い思考力で最も確実な勝利への道筋を緻密に描き出すのです。
この「聖人のごとき、穏やかな包容力」と、「将軍のごとき、冷徹な知性」。
このいくつもの相反する要素があなたの内で完璧なバランスで融合することで、あなたという存在に、どこかミステリアスな「色気」と人を惹きつけて離さない特別な「カリスマ性」を与えています。あなたは生まれながらにして、人々を導き組織を束ねるリーダーとしての器を持っています。しかしそのあまりに高い知性と完璧主義は、時にあなたを凡人には理解し得ない、究極の「孤独」へと導いてしまうことも。
戊戌の人は、広大な秋の山のように、特定の分野での知識を深めながら、高みを目指して着実に成長していくのが理想的。柔軟な姿勢を身につけることで、自分の意志力と粘り強さを最大限に活かし、周囲から頼られる信頼できる存在として、大きな成功を手にすることができるでしょう。世の中は自分一人ではないということに着目して心を広くすることが大切。何か一つの事に集中した方が成功しやすく、文才のある人も多い。あなたの人生のテーマは、その卓越した頭脳を私利私欲のためにではなく、いかにして人々を、そして世界をより良き場所へと導くための「公の力」として気高く使いこなすか。その王者の器を自覚することにあるのです。
②五行:土(天干)-土(地支)/比和(同気)
③種類:専旺干支
④十二運:墓
⑤納音:平地木(音律:角、納音五行:木)
⑥納音十二運:自養
⑦空亡:辰巳
⑧羊刃:午
⑨日柱の吉凶星(神殺):魁罡、天官貴人
⑩六壬神課の十二天将:天空
Chapter2.その運命:
魁罡という天からの試練と聖なる王の宿命
『戊戌』のあなたは、極めて特別な宿命を背負う『魁罡(かいごう)』という星の下に生まれてきました。それは北斗七星の神の名を冠する、最強の星。その下に生まれた者には、常人離れした「知性」と「強運」そして波乱万丈の「運命」が与えられるとされています。
生まれ持った性質(日柱干支):
すべてを見通す賢者の知性とすべてを包み込む山の包容力
『戊戌』のあなたは、どっしりと構えた山のように、何事にも動じない絶対的な安定感を持っています。そのスケールの大きな器と慈愛に満ちた精神は、多くの人々から深い信頼と尊敬を集める、「聖人君子」のような風格をあなたに与えるでしょう。しかしその本質は、極めて明晰な頭脳を持つ、怜悧な戦略家。あなたは、常に物事を冷静に分析し最短で最大の成果を上げるための最適な一手を見抜く力を持っています。地味で落ち着いた感じの人ですが、腹が据わっていて強い個性の持ち主。情に厚く庶民的で、親分肌のスケールの大きな人の多い星です。去るものは追わず、来るものは拒まずといった風があります。どうしても若い頃は苦労がありますが、やがて発展してゆく運気を持っています。敏感な感受性と鋭い勘、粘り強い持久力を生かして、難しい問題に直面するほどその真価を発揮する星です。いざとなったら何者をも恐れない、内に秘めた静かな激しさと強さを持っています。自信家で自尊心の強い人が多く、時には威圧的な姿勢を見せたり、空威張りをしたりという融通の利かない変な頑固さを持った人もあります。この生まれは、運の良い時と悪い時の差が激しい面もありますが、勤勉さと地道な努力を身に付け実践さえすれば、成功して地位名誉と財を得ることの出来る星ですが、才能に溺れると良くありません。男性は才能はあるのですが、あれこれとこなす器用さはないので、特に何か一つのことに集中した方が大成をします。孤独性で家庭運は良くありません。配偶者との生死別によって再婚をすることもあります。女性がこの星を持つと、柔らかな情緒性に欠けてしまうようです。目に特徴があり、多くは文才もあります。
天賦の魅力と人を惹きつけるオーラ:
あなたは生まれながらにして、人々を安心させる、温かく柔らかな「空気感」と、その奥に計り知れない知性を感じさせる、ミステリアスな「色気」を同時に放っています。その圧倒的な存在感が多くの人々を魅了するでしょう。
内に秘めたる完璧主義と孤独:
あなたは、自らの知性と判断力に絶対的な自信を持っています。その完璧主義が、あなたを常に高みへと押し上げます。しかしその鋭すぎる知性は、時に周囲の人々の未熟さや非論理性を許すことができず、「誰も私のレベルについてこれない」という深い孤独感にあなたを苛むのです。
運気の傾向【戊戌 墓 木性 平地木】
この日生れの人の運気は中の下とします。特に悪い心はないが、野暮ったいムッツリとした人が多く、とかく気位が高く、人を見下したり、人と強調しないで一匹狼をきめこむ人もいます。どうしても陰険の風があり、言葉に針を含むように受け取られるのが最大の欠点。人として理想の高いにこしたことはないが、それも過ぎると軽薄になり、真実を疑がわれる。現実にマッチした考え方、合理的な言行が大切です。良いと信じた処は一人コツコツ働いて行くのが長所で、やがて財富を積み幸せをつかむ人がいます。何といっても影日向なく働く、正直さ、誠実誠意に生きるということが根本です。人の教えに従って言葉にも温みをもつように努めて行けば、大いに福分を自然に保つことができます。ただ孤独性で家庭運に恵まれず、早く一人身となったり再婚する者もいます。病は癌、神経痛、皮膚病、心臓、腎臓などに注意。
あなたの使命は、その卓越した頭脳を他者を見下し論破するための「武器」として使うのではなく、人々が自らの足で幸福へと歩むための道筋を照らし出す、「慈愛の光」へと昇華させることです。
あなたがその山の頂から人々を「支配」するのではなく、その山の裾野を豊かに「育む」と決意した時。あなたの人生は、真に王者の輝きを放つのです。
Chapter3.二つの潮流:
平地木の異なる物語
『戊戌』は、その姿形は「巨大な山」でありながら、その本質(納音)は「平地木(へいちぼく)」という、「木」のエネルギーに属します。これは「広大な平原にどこまでも豊かに根を張る穏やかな樹木」を象徴します。この、一見矛盾した組み合わせこそが、あなたの真の使命を解き明かす鍵です。あなたのその「山」のごとき不動の力は自らが頂点に君臨するためではなく、その麓に人々(木)が安心して健やかに成長できる広大で豊かな「大地(平地)」を創り出し守り抜くために与えられたものなのです。
あなたの使命は、「孤高の王」から、「民を育む、賢帝」へと自らを昇華させていくことです。
あなたがその類稀なる知性と強運を自らのためではなく、コミュニティや社会全体の持続的な繁栄のために使う時。あなたの人生は最も深く、そして気高い輝きを放つでしょう。
Final Chapter.
あなたは静かなる時代の礎となる
『戊戌』のあなたにとって人生とは、自らの内にそびえる山の如き不動の知性と平地に広がる木の如き慈愛を、静かに調和させ時代の揺るぎない「礎(いしずえ)」を築き上げる気高い旅です。
その全てを見通すような、静かで、しかしどこまでも深い眼差し。
その堂々としていながら、決して人を威圧しない穏やかなオーラ。
やがて多くの人々がその計り知れない知性と深い包容力に自らの未来を託し、あなたが築き上げたその豊かな大地の上で幸福に暮らす日が必ず訪れるでしょう。
あなたはただ静かに、そして深くそこに在ればいい。
その聖人賢者のごとき魂こそが、この混沌とした世界がずっと待ち望んでいた真の「王」であり、未来を支える「偉大なる礎」そのものなのですから。
日干が「戊戌」の有名人の例
【男性】
三島由紀夫(作家、『潮騒』『金閣寺』、割腹自殺、盾の会)
豊田佐吉(発明家、豊田織機創始者、元大工)
片山潜(社会主義運動家、共産主義)
佐々木更三(政治家、社会党委員長)
前原誠司(国会議員、民主党、献金問題で外相辞任、父が自殺)
上杉佐一郎(部落解放同盟中央執行委員長)
武田長兵衛(経営者、武田薬品創始者、経営の近代化・多角化)
藤井日達(仏教僧、全国に宝塔を建立、日本山妙法寺を開く)
久保角太郎(宗教家、霊友会・開祖、法華信仰と先祖供養)
南方熊楠(博物学者・生物学・民俗学、奇行が多い、語学堪能)
野依良治(化学者・有機化学、大学教授、ノーベル化学賞受賞)
津村俊夫(言語学者、旧約聖書学者、ウガリト学、新改訳聖書)
安岡路洋(考古学、骨董、埼玉県立博物館、開運なんでも鑑定団)
伊藤深水(日本画家、春画、妾腹の娘・朝丘雪路を溺愛)
矢口高雄(漫画家、自然中での生活をテーマ『釣りキチ三平』)
池波正太郎(作家、時代小説・歴史小説、直木賞、気学、食通)
渡部昇一(作家、文明評論家、上智大学教授、『腐敗の時代』)
星新一(SF作家・小説〝ショートショートの神様〟奇行の主)
筒井康隆(SF作家)
杉森久英(作家、直木賞、『天皇の料理番』)
猪瀬直樹(ノンフィクション作家、日本政治思想史、TV出演)
景山民夫(放送作家、直木賞作家、焼死)
植田博樹(TVプロデューサー、TBSの編成局・制作局)
見城徹(編集者、経営者、幻冬舎代表取締役社長、常識を壊す)
森山周一郎(俳優・声優・ナレーター、吹き替え、犬山高校卒)
西村晃(俳優、「水戸黄門」の黄門様の役、紫綬褒章を受章)
林与一(俳優、戦後日本時代劇を代表する二枚目俳優)
田村亮(俳優、坂妻の四男、兄2人も俳優、神仏を大切にする)
渡辺いっけい(俳優、多くのTVドラマで独特の個性を発揮)
亀梨和也(歌手、俳優、ジャニーズ所属、<KAT-TUN>)
南原清隆(タレント、コント、<ウッチャンナンチャン>)
ヒロミ(タレント、<B21スペシャル>)
イッセー尾形(コメディアン)
渡辺貞夫(ジャズ、世界的サックス奏者、兄が強盗に殺される)
渡辺香津美(ミュージシャン、ジャズ・ギターリスト)
森田公一(作曲家、歌手、「青春時代」)
上田正樹(歌手、ロック、俳優、「悲しい色やね」)
五木ひろし(歌手、レコード大賞受賞)
佐藤敦啓(俳優・歌手元<光GENJI>、舞台を中心に活躍)
中村中(シンガーソングライター、作家、俳優、性同一性障害)
本因坊秀策(棋士、碁聖と呼ばれる、12年連続御前試合に勝利)
坂田三吉(将棋、「王将」のモデル、独学で坂田流をつくる)
葉狩伸泰(競輪選手A級、転倒事故→奇跡的に回復し賞金稼ぐ)
吉田拓矢(競輪選手、〝スーパールーキー〟、父も元競輪選手)
関暁夫(ミステリーテラー・お笑い芸人、〝Mr.都市伝説〟)
安倍晴明(伝説の陰陽師、天文博士、播磨守、著『占事略决』)
若月志朗(占術、四柱推命、高木乗Ⅰ一の高弟、印刷会社倒産)
くわの擁齊(桑野式内画法姓名判断二代目宗家、初代の婿養子)
伊藤邦夫(占術家、姓名判断+紫微斗数、紅星天喜占命学創始者)
清田益章(超能力者、“エスパー少年”、大麻取締法違反で逮捕)
河原成美(ラーメン、一風堂、TVチャンピオン3連覇)
フォン・ブラウン(科学者・ロケット開発、V2、アポロ計画)
カール・ヤスパース(哲学者・精神科医・政治評論、実存主義)
アンソニー・バージェス(小説家・『時計じかけのオレンジ』)
スティーヴ・フォーブス(「フォーブス誌」CEO、大統領選)
ヨハン・シュトラウス2世(作曲家、作「美しく青きドナウ」)
フランク・ザッパ(ミュージシャン、ギタリスト、Rock・Jazz)
【女性】
敬宮愛子(皇室、内親王、徳仁・雅子様の第1子長女、母の病)
加藤タキ(コーディネーター、「難民を助ける会」の副理事長)
江利チエミ(歌手、女優、「さざえさん」)
高英姫(北朝鮮・金正日総書記の内妻、芸術団の舞姫、乳癌で死)
北條希功子(お姫様女優・霊能者・サイキスト・舞踊家、離婚)
三雲孝江(アナウンサー、キャスター、TBS、司会、上智大卒)
浅野ゆう子(女優、トレンディードラマ、初めは歌手デビュー)
池上季実子(女優、骨董趣味が縁で骨董商の男性と結婚、歯強い)
瀬戸朝香(女優、「湾岸BAD BOY BLUE」)
松たか子(女優、歌手、歌舞伎・松本幸四郎の娘、車上狙い被害)
森尾由美(女優)
原千晶(タレント、女優、歌手、21代クラリオンガール)
松本ちえこ(タレント、アイドル歌手、妊娠騒動「夕ぐれ族」)
三倉茉奈(双子の女優・タレント・歌手、<マナカナ>、姉方)
三倉佳奈(双子の女優・タレント・歌手、<マナカナ>、妹方)
藤田ニコル(タレント、ファッションモデル、YouTuberハーフ)
進藤晶子(人気アナウンサー、元TBS、生まれつきの複式発声)
柴田倫世(アナウンサー、日本テレビ、西部の松坂投手と結婚)
中嶋ミチヨ(タレント・清純派アイドル→ヘアヌード写真集を)
中山律子(ボウリング、女子プロ初の公認完全試合)
本田小百合(将棋、最年少・女流プロ棋士、中2でプロ資格)
武田イク(鉄矢の母、母に捧げるバラード、子育等の主題で講演)
クリスティー・ヤマグチ(フィギュアスケート、五輪金、プロ)