庚寅は六十干支の27番目の干支。天干の「庚(かのえ)」は、陽の金のエネルギー。鋭利な「鋼鉄の斧」を象徴。地支の「寅(とら)」は陽の木のエネルギー。春の始まりの力強い「大樹」を象徴。この干支は、「金剋木(きんこくもく)」—斧(庚)が大樹(寅)を常に剋し続けるという極めて壮絶な自己破壊の「相剋」の関係によってその柱の中に成り立っています。あなたの魂は生まれながらにして、自らの「前進しようとする力(木)」を自らの「鋭すぎる現実的な視点(金)」で常に疑い断ち切り、そしてその破壊のプロセスの中から、全く新しい創造の道を見出していくという気高く、そして波乱に満ちた宿命をその身に帯びているのです。
Chapter1.心の世界観
春の夜明け前の森に光をもたらす。一本の聖なる斧で自ら道を切り拓く不屈の開拓者
庚寅の心の世界観は、草木が芽吹き生え出ずる生命力に満ちた「春の森」。しかしその森は、時に鬱蒼と茂りすぎ暗く淀んだ空気に包まれてしまう。そして、その停滞した暗闇に、一条の力強い「光」をもたらすべく、古い大樹をスパッと潔く切り拓いていく一本の鋭利な「鋼鉄の斧」。草木萠動 (そうもくめばえいずる)。やさしく照らす陽光のもと草木が芽吹き生え出ずる春、森を守るため木を伐り拓く斧をイメージ。鋭い斧が次々と木を切り倒し、鬱蒼とした暗い森林に光が射し込む風景。庚はスパっと木を伐るその鋭い斧の切れ味を表し、小さなことにこだわらない潔さとサッパリした雰囲気を放つ。たとえ1人でも自ら道を切り拓いていく、一匹狼的なタフさと素早い判断力・決断力を兼ね備える。寅は草木が芽吹いていく勢いと伸びやかさを持つ。知的なクールビューティ、パワフルで好奇心旺盛。パッと見、素敵と感じる雰囲気や落ち着きがありどんな時も冷静に賢く自然体で振る舞う姉御肌タイプ。感覚的に物事を処理し、理詰めで考えすぎることもない。人情味があり誰よりも愛嬌と優しさと理解力がある人。情にもろく困っている人を見過ごせない性分も。俊敏性に加えて的確な判断と自律的な行動力を兼ね備え、リスクや失敗を恐れず大胆なチャレンジ精神が持ち味。基本的にマイペースですが、興味があることややりたいと思ったことには全力投球。一度目標が定まると、猪突猛進。高い目標に向かって全速力で真っすぐに突き進みます。しかし興味のないことには無関心。好き嫌いが周囲の人にも伝わるほどハッキリしています。才知豊かで美意識が鋭く、人の心情や時代の流れをくみ取ることが巧み。短気で飽きっぽい一面、俊敏な行動は諦めも早く物事が長続きしない場合も。鋭い刃先を痛めながら切り込む斧、勝気でありつつも内面は傷つきやすく繊細。精神的な強さとモロさが表裏一体の関係であるため気分にムラが出やすいのも特徴。頭脳明晰で幅広い知識を持つ庚寅は、一つのことに腰を据え目標に向かって成長するのが理想的。専門的な知識や技術を活かし、計画を立てて堅実に取り組むことで発展します。要領も良いので、変化が多く多忙な職場でも大いに活躍。気持ちを上手にコントロールし難しい問題にも果敢に挑戦し人生を切り開くことで成功を掴み取るタイプです。
②五行:金(天干)-木(地支)/金尅木
③種類:蓋頭干支
④十二運:絶
⑤納音:松柏木(音律:角、納音五行:木)
⑥納音十二運:自臨
⑦空亡:午未
⑧羊刃:酉
Chapter2.その運命:
絶体絶命の淵から新たな道を創造する
『庚寅』の人生は多くの場合、穏やかな安定した道のりとは無縁です。
それは自らの内に宿す「破壊」と「創造」の壮絶な葛藤を乗りこなし、常に自らをそして、世界をアップデートし続けていく終わりのない革命の旅路となります
生まれ持った性質(日柱干支):
鋼鉄の鋭さと春の陽光の如き優しさ
『庚寅』のあなたは、その鋭い斧の切れ味のようにシャープで、頭の回転が速く、サッパリとしたクールな印象を周囲に与えるでしょう。しかし、その知的なクールビューティの仮面の下には、驚くほど人情に厚く優しい姉御肌の魂が隠されています。聡明で頭の回転が速く、本能的な勘と閃きだけを頼りに行動しようとし檻や鎖に繋がれることを嫌います。才智と教養があり芸術を愛好する人が多いものです。時代の流れにも敏感です。だた先々を案じ過ぎて、取越し苦労になる場合もあります。能弁で楽天的、ユーモアもあり賑やかな所が好きなのですが、逆にニヒルで孤独な側面も持っています。情熱的な面と厭世的な面が、いい意味で同居しているのです。情には脆く、人の良いところがありますが、プライドが高く、人に対する好き嫌いがあり、基本的に短気でカーッとくることもありますので、人間関係に注意が必要です。また、気分にムラがあり、移り気な点と緊張が長続きしない点、そして細かい処に目が届かず粗雑になりやすい点から、仕事の結末が竜頭蛇尾になりやすい傾向があります。生真面目ですが皮肉屋で、人のことを批判することがあり、そのことが人の心を傷つけていることもありますので口舌に注意して下さい。勝負師的な面もあるようです。お人好しで軽率な所があるので、良い意味でも悪い意味でも、環境に影響されやすい面があります。一旦風に乗ると運気の発展を見て、リーダーとなることもありますが、「絶」は「極盛転落」という意味がありますので、急に足もとをすくわれたりと運気が長続きしない傾向があります。地道な努力と着実に実力を養い、分不相応な夢を見ないことが、運の安定につながります。大器晩成型とも言われている星ですから、若年にして出世し過ぎると、人生の結末が良くないことがあります。女性はボーイッシュな感じの人が多く、女性的な柔らかさに欠けます。勝気で男勝りの人が多い星です。
天賦の行動力と鋭い決断力:
あなたは生まれながらにして、困難な状況を打破し、道を切り拓いていく軍人のような「行動力」と、物事の要不要を瞬時に判断し切り捨てる、外科医のような「決断力」を持っています。リスクや失敗を恐れないその大胆なチャレンジ精神は、あなたを常に時代の一歩先を行く開拓者へと駆り立てるでしょう。
内に秘めたる愛嬌と情のもろさ:
あなたは決して冷徹なリアリストではありません。その厳しい自己規律の奥には、困っている人を見過ごすことのできない驚くほど情にもろく、優しい心が燃えています。その「鋼鉄の強さ」と「春の陽光のような温かさ」の魅力的なギャップこそが、多くの人々をあなたから目が離せなくさせるのです。
運気の傾向【庚寅 絶 木性 松柏木】
この日生れの人の運気は中の中とします。元来が、才智すぐれ芸術を愛し、教養があり、プライドが高い人が多いものですが、とかく自信過剰の欠点があります。そのために内心の自信や理想と、現実の信用や実力が一致しないと、そこに大きな摩擦が起こって、反抗的になり、或は癇癪を起こし、果ては刃物三昧、破れかぶれで暴れ廻って、ついには一生を棒にふってしまうことにもなりかねません。このような出来事は春か秋には殊に起こりやすいものです。またそうかと思うと一方では、目上、周囲の人に気がね、機嫌を取って、いつも小心翼々「いじけた」根性をもって、自分の意思というものを失ってしまい、子犬のように人の後について歩く下らぬ人もいます。いづれにしてもこのような心づかいでは、何時になっても幸福は来ません。そこで開運の道としては、まづ自分の実力を養い、よき働き手となることを確立しなければなりません。次に他にへつらい、おもねることなく自己の実力の上に堂々と積極的に行動することです。そして、終わりは、ただ気永く時機をまつこと。この生れの人は大器晩成の形ですから、早く出世すると結末を良くしません。若い間に「こつこつ」と力を蓄えて行けば、中年を過ぎて輝くような権貴、財富も得られるものです。次に飲酒は慎まねばいけません。酒乱によって身を破る人がいます。病は釼難、神経痛、逆上乱心、肺、心臓病などに注意。
あなたの、その自己破壊的な内なる葛藤を終わらせ、あなたを真の創造のステージへと導く唯一の鍵。
それは、あなたを剋し続けるその「大樹(寅)」の、まさにその内側に隠されているのです。
「寅」の中には「丙」という天空の「太陽」の炎が眠っています(蔵干)。
この内に秘めた「太陽の炎」を呼び覚ますこと。
すなわち「私は世界をより良くするためにこの力を使うのだ」という、気高い「大義」や「理想」に目覚めた時。あなたのその鋼鉄の斧(庚)は、もはや自らを傷つけるためではなく、その理想の世界を創造するために邪魔な古い木々をなぎ払うための「聖なる斧」へと昇華するのです。
Chapter3.二つの潮流:
松柏木の異なる物語
『庚寅』は、「松柏木(しょうはくもく)」という納音に属します。
これは「厳しい冬の風雪にも、決してその緑を失うことのない松や柏の木」を象徴します。破壊の斧(庚)の魂を持ちながらその本質的な使命は、自らが「不屈の象徴」となり、どのような逆境の中にあっても、決して希望を失わないことにある。この「破壊」と「不屈」の壮絶にして、気高い二重性こそがあなたの他に類を見ない影響力の源泉なのです。
あなたの使命は、ただ自らの波乱万丈の人生を生き抜くだけではありません。
その数多の自己破壊と再生の経験を通じて、あなたが得たその他に類を見ない深い「知恵」と「揺るぎない強さ」をもって、今まさに人生の冬の時代を生き、絶望の淵にいる多くの人々の魂に「あなたは決して負けない」という「不屈の精神」を伝染させていくこと。
あなたが、その壮絶な人生経験を人々の魂の「覚醒」のために使う時、あなたの存在そのものがこの世界にとってかけがえのない「希望の光」となるでしょう。
Final Chapter.
あなたは混沌の森に道を拓く最初の光となる
『庚寅』のあなたにとって人生とは、自らの内に宿る理想の森を自らの鋭利な斧で絶えず切り拓き、そしてその破壊の跡地に常に新しい希望の種を蒔き続けていく気高い旅です。
その鋭利な知性の奥にある、驚くほど純粋な理想主義。
その波乱万丈の人生の奥にある、決して揺らぐことのない優しさ。
やがて多くの人々が、その混沌とした時代の森の中で道に迷った時、あなたがその身を賭して切り拓いた、その一条の「光の道」に救いを求め、あなたの元へと集う日が必ず訪れるでしょう。
あなたは、ただあなたらしく壊しそして創り続ければいい。
その傷だらけで、しかし誰よりも力強く前を向く魂こそが、この停滞した世界がずっと待ち望んでいた真の「開拓者」の姿なのですから。
日干が「庚寅」の有名人の例
【男性】
リチャード・ニクソン(米国大統領「ウォーターゲート事件」)
堺屋太一(作家、経済評論家、経済企画庁長官、『峠の群像』)
細川隆元(政治評論家、国会議員、TV番組「時事放談」)
五島昇(経営者、東急)
岡崎敬二(実業家、日東あられ創業者、没後に粉飾決算表面化)
井筒俊彦(哲学者、東洋思想研究者、言語学・イスラーム学者)
辻直四郎(古代インド学者・言語学者『サンスクリット文法』)
内田康夫(推理作家、浅見光彦シリーズ)
吉村作治(エジプト考古学第一人者、TV出演、妻もエジプト人)
梅若万紀夫(能楽、梅若家の十四世当主)
坂東玉三郎(歌舞伎俳優、女形、芸術監督降板問題、セクハラ訴訟)
柳家金語楼(落語家、特に晩年は私生活では笑いがなった)
柴田恭兵(俳優・歌手、TVドラマ「あぶない刑事」、肺癌摘出)
林隆三(俳優、”おしどり夫婦”と言われながら泥沼の離婚に)
神田正輝(俳優、石原プロ、松田聖子と離婚)
石黒賢(俳優・タレント、児童文学翻訳家、父はテニス名選手)
山下真司(俳優)
ハナ肇(俳優)
雁龍太郎(俳優、勝新太郎の長男、撮影中に死亡事故を起こす)
柴田光太郎(俳優、タレント、故田宮二郎の長男)
堀内孝雄(歌手、ポップ演歌、フォーク、作曲、<アリス>)
内田聖治(歌手、<クリスタルキング>2代目ヴォーカリスト)
松本潤(歌手、俳優、<嵐>、TV「ごくせん」での演技が評価)
緒方龍一(歌手・ダンサー、<w-inds.> 「心身症」の為脱退)
島田紳助(タレント、漫才、司会、ヤクザと親密交際→引退へ)
劇団ひとり(お笑いタレント、俳優、作家でも活躍、ピン芸人)
渡辺正行(タレント、コメディアン、司会、<コント赤信号>)
横山ノック(漫才師、元大阪府知事、セクハラで辞任)
乱一世(タレント、レポーター)
木村一基(将棋棋士、王位…最年長初冠〝千駄ヶ谷の受け師〟)
駒場和男(将棋作家、〝詰将棋の鬼〟名作「父帰る」で看寿賞)
星野信之(野球、投手、阪神タイガース)
中山雅史(サッカー、Jリーグ、「俺は中山だ」が流行語大賞)
丸山茂樹(ゴルフ)
石川遼(ゴルフ、ハニカミ王子流行語大賞、史上最年少賞金王)
前田山英五郎(第39代横綱、“前田山事件”、張り手旋風)
桜庭和志(プロレスラー、”IQプロレス”、PRIDEで活躍)
大山茂(極真空手、ワールド大山カラテの最高師範)
萬民英(占術、四柱推命学、『三命通會』の編著者、明の御史)
田中胎東(占術家、九星気学、「気学講堂」の創立者)
斉藤隆仁(愛称ラブちゃん、占術家・お笑い芸人、風水・人相)
マツコ・デラックス(コラムニスト、女装男性タレント、デブ)
ラーマ5世(タイ王国・妻妾160人以上、日本に仏舎利寄贈)
カラヤン(指揮者、“帝王”カリスマ性ある風貌、脊椎の持病)
ヘンリー・フォード(自動車会社フォード・モーターの創設者)
J・P・モルガン(財閥創始者・投資家・銀行家・社会奉仕家)
ジャック・モルガン(銀行家・慈善家、父の事業継承、金融王)
クリスチャン・トムセン(考古学者、石器・青銅・鉄器時代分)
エドガー・ケイシー(心霊診断家・〝眠れる予言者〟ユダヤ人)
【女性】
宇野千代(作家、料理、文化功労賞、奔放な男性遍歴)
大竹しのぶ(女優、三度結婚、死別と離婚、”魔性の女”)
音無美紀子(女優、夫:俳優・村井国夫)
宇津宮雅代(女優、文学座出身、三浦洋一と協議離婚)
杉本彩(女優、モデル、歌手、タレント)
桜井幸子(女優・米国人との再婚を機に引退→アメリカに在住)
秋野暢子(女優、タレント、キネマ旬報主演女優賞)
浅香光代(女優、女剣劇、ミッチー・サッチー騒動→名誉棄損)
榊原郁恵(タレント、夫:俳優の渡辺徹)
細川ふみえ(タレント・女優・歌手、巨乳、愛称〝ふーみん〟)
木の葉のこ(タレント)
相武紗季(女優・アイドル、CM界のプリンセス、少しポオッ)
小林幸子(演歌歌手、紅白での派手な衣裳、事務所のトラブル)
華原朋美(歌手、元小室ファミリー、レコード大賞新人賞)
山崎ハコ(歌手、小柄だがパワフル声量、深夜放送のマドンナ)
中村紘子(ピアニスト)
紀平梨花(女子フィギュアスケート選手、GPファイナル優勝)
木原美智子(水泳、タレント)
橋凡子(元スチュワーデス、歌手・橋幸夫の妻)
叶美香(タレント、”ゴージャス叶姉妹”として売り出す)
ウルアンナ鳳宮(占術家 西洋占星術、タロット、母も占い師)
田中カ子(米屋、世界最高齢者、116歳で「死ぬ気がせん」)
ケイト・ボスワース(米国の女優「写真大量流出事件」被害者)
ドナ・サマー(歌手、ディスコの女王、グラミー賞5度、乳癌)
リタ(女子プロレスラー、歌手、バンド活動、WWE殿堂入り)