乙酉は六十干支の22番目の干支。天干の「乙(きのと)」は陰の木のエネルギー。風にそよぐ「草花」のような柔軟性と繊細な感性を象徴。地支の「酉(とり)」は陰の金のエネルギー。完全に磨き上げられた「宝石」あるいは草花を刈り取る鋭利な「刃物」を象徴。この干支は「金剋木(きんこくもく)」—鋭利な刃物(酉)が繊細な草花(乙)を常にその根元から剋し続けるという極めて繊細で自己の内面に向けられた「葛藤」の構造によって成り立っています。あなたの魂は生まれながらにして、自らの優しく柔らかな「感性(木)」を自らの鋭く完璧主義な「理性(金)」で常に律し切り刻み、そしてその緊張感の中から究極の「美」を生み出そうとする気高くそしてストイックな宿命をその身に帯びているのです。
心の世界観:秋の鋭い霜にその身を晒しながらなお凛として咲き誇る一輪の白菊
乙酉の心の世界観は、全ての生命がその勢いを内へと収めていく静かで冷たく澄み切った「秋の庭園」。そしてその鋭い「霜(しも)」がその花弁を今にも凍てつかせ、切り裂こうとするその緊張感の中で、それでもなお、一点の曇りもなく完璧な美しさをもって凛として咲き誇っている一輪の「白菊」の景色。秋の盛りに摘み取られて花器に活けられている草花をイメージします。花を咲かせたり実を付けたりと、さまざまな表情を見せる野山の草花は多面的な華やかさと魅力がある様を表しています。根を持たない切り花だけに、フットワーク軽く思い立ったら即行動に移します。さっぱりとした雰囲気を持ち、過剰な執着心や頑固さも無く物事を割り切って考え、居場所を換えながらも美しく咲き続ける切り花のように、凛としたプライドとポリシーを貫きます。正義感強く面倒見がよく、みんなと和む時を過ごすことが大好き。困った人を無下できない親分肌・姉御肌的な存在。親しみやすく、人との繋がりを大切にします。何事も独りで頑張りすぎず上手く周囲の力を借りることで、持ち前の実行力と強い信念を活かして成長するのが理想的です
②五行:木(天干)-金(地支)/金尅木
③種類:截脚干支
④十二運:絶
⑤納音:泉中水(音律:羽、納音五行:水)
⑥納音十二運:自敗
⑦空亡:午未
⑧羊刃:辰
Chapter2.その運命:
~絶体絶命の淵から美を創造する~
『乙酉』の人生は多くの場合、その内なる自己への厳しすぎる刃とどう向き合い、そして、その「自己破壊」のエネルギーをいかにして、「至高の美を創造する」エネルギーへと昇華させていくかという、芸術家の孤独で壮絶な産みの苦しみの旅路となります。
生まれ持った性質(日柱干支):
~優雅なる物腰と内に秘めたる完璧主義の刃~
『乙酉』のあなたは、物腰が柔らかく優雅で洗練された美しい印象を周囲に与えるでしょう。しかしその穏やかで人当たりの良い微笑みの奥には、決して妥協を許さない驚くほどストイックで鋭利な完璧主義の精神が静かに光っています。素直で人当りもソフトですが、冷静沈着で真面目な性格です。従順で、現実をよく弁えている人ですが、余り疑わないので、それが長所でもあるのですが、人生経験が浅く物事を見極める目が養われていない段階では苦労をします。柔和で辛抱強く歩みますが、確固たる信念に欠ける場合があるので、気迷いの多い人生となりがちです。基本的にはホワイトカラー的な星で、物事に従順の質で、プライドも高いので、官僚タイプかと思いますが、四柱如何によっては独立して会社を起す場合もあります。陰徳をもって発展する星です。余り本音を見せないタイプですので、何を考えているのか顔色だけでは判断しにくい人です。自己の欠点を見いだし、それを理解して大成した人が多い。人の為に尽くすボランティア的な星です。理想主義者でありながら現実的ながめつさを持ち、デリケートでありながら大胆さがあります。にぎやかなようでいて、孤独で短気な面もある両極端な所があります。技術的な面と人間的な愛をもった人です。自分の好きな事には没頭するので、専門的知識と技術を習得して行くと良いでしょう。男女共に色情の暗示があるので注意して下さい。女性は良妻の相ですが、初婚に問題が出ることもあります。同じ干支でも女性は男性の場合以上に、神経質で短気さが顔に出やすく、勝気で気位が高くなります。
天賦の美意識と鋭い感受性:
あなたは生まれながらにして、物事の「美醜」を瞬時に、そして容赦なく見抜いてしまう特別な「審美眼」を持っています。その繊細で鋭い感受性はあなたを音楽、美術、文学といった芸術の世界へと強く引き寄せるでしょう。あなたは本物の「美」を、深く愛しそして理解することができる稀有な魂です。
内に秘めたるストイックさと批判精神:
あなたは決して中途半端なものを許すことができません。その内なる「刃物」は、常に自分自身とそして時には他者の不完全さや未熟さをも鋭く切り刻みます。そのストイックで時に厳しすぎるほどの完璧主義こそが、あなたを常により高い美の境地へと押し上げる原動力なのです。
運気の傾向【乙酉 絶 水性 泉中水】
この日生れの人の運気は中の中とします。交際上手で愛矯があり、人のお気嫌をとり、要領の良い処があって、目上の引き立てを得、或は尊敬を受けて成功する人がいます。しかし一面では、やや消極的で気弱なところがあり、気迷いも多く、一貫した主義主張をもたず、八方美人的であったりして、人の信を裏切るようなことになっては、せっかくの運も逃してしまいます。よく注意して、いつも非理善悪をわきまえ、自己の意志を強固にして真実を通す、頼もしい人になることを心掛けることが開運の道です。また男女とも色好みで色情の難があり、淫事によって身を滅ぼす人がいます。異性との交際には特に注意しなければいけません。病は頭痛、眼病、心臓病、神経痛、脚気、交通事故などに注意。
あなたのその鋭すぎる「批判の刃」を、決してあなた自身に向け続けてはなりません。それは、あなたの繊細な魂をただすり減らし消耗させるだけです。
大切なのはその刃を外の世界の「矛盾」や「醜さ」を断ち切り、より美しくより調和の取れた世界を創造していくために使うこと。
あなたの使命は内なる葛藤に苦しむことではありません。
その鋭利な感性をもって世界に新しい「美の基準」を提示していくことなのです。
Chapter3.二つの潮流:
~泉中水の異なる物語~
『乙酉』は、「泉中水(せんちゅうすい)」という納音に属します。
これは「決して涸れることのない岩間の泉の水」を象徴します。内に鋭い刃を宿す草花(乙)の魂を持ちながら、その本質的な使命は自らが「清らかな泉」となり人々の心の渇きを癒やし潤すことにある。この「鋭利さ」と「癒やし」の壮絶にして慈愛に満ちた二重性こそがあなたの他に類を見ない芸術性の源泉なのです。
あなたの使命は、ただ自らの完璧な美の世界に閉じこもることではありません。
その壮絶な内なる葛藤を乗り越えてきたあなただからこそ生み出すことのできる一点の曇りもない純粋な「美」。
その清らかな泉の水のようなあなたの「作品」や「言葉」をもって、今まさに人生の渇きと混乱の中にいる多くの人々の魂を癒やし彼らが再び自らの内なる「美」を思い出すための「希望の泉」となること。
あなたがその痛みを伴う創造のプロセスを人々の魂の救済のために使う時、あなたの存在そのものがこの世界にとってかけがえのない「宝」となるでしょう。
Final Chapter.
あなたは痛みを知る真の美の伝道師となる
『乙酉』のあなたにとって人生とは、自らの内に宿る優しく繊細な草花の魂を自らの鋭利な刃で絶えず切り刻み、そしてその血の滲むような痛みの淵から究極の「美」を咲かせ続ける気高い旅です。
その優雅さの裏にある、全てを見通す鋭い瞳。
そのストイックさの奥にある、決して癒えることのない優しさ。
やがて多くの人々が、その痛みを知る者だけが生み出すことのできる「本物の美」に魂の救いを求め、あなたの元へと集う日が必ず訪れるでしょう。
あなたはただあなたらしく気高くそして美しく咲き誇ればいい。
その傷だらけで、しかし誰よりも完璧な輝きを放つ魂こそがこの偽りの美に満ちた世界がずっと待ち望んでいた真実の「光」なのですから。
日干が「乙酉」の有名人の例
【男性】
豊臣秀頼(大名、豊臣秀吉の次男、母は淀君、妻は千姫)
加藤紘一(国会議員、自民党、幹事長、秘書の問題で議員辞職)
島津斉彬(大名、薩摩藩主、急死)
大山巖(元帥、陸相、政治的な野心なし)
井植歳男(経営者、三洋電気・創立、松下から独立)
飯野賢治(IT経営、ワープの代表取締、マルチクリエーター)
中村規脩(実業家、ショップジャパン創業者、斉藤慶子と結婚)
北条浩(宗教家、創価学会・会長、急死)
青木昆陽(儒学蘭学者)
安部公房(作家、劇作家、第25回芥川賞受賞)
谷崎潤一郎(作家)
正宗白鳥(作家、劇作、評論、文化勲章)
多湖輝(心理学者、『頭の体操』シリーズ)
近衛秀麿(指揮者のパイオニア、楽団運営は困難と失敗の連続)
平尾昌晃(作曲家、歌手、「カナダからの手紙」)
小室等(作曲家、歌手)
大山康晴(将棋、15世名人、優勝回数124回の大記録)
徳川夢声(映画弁士、漫談家、俳優、話術の第一人者)
萬屋錦之介(俳優、「宮本武蔵」、咽頭癌で舌を失う)
中村嘉葎雄(俳優、兄の萬屋錦之助と似ぬよう汚れ役を選んだ)
森繁久彌(俳優)
石立鉄男(俳優)
ケイン・コスギ(俳優、筋肉タレント、「筋肉番付」)
長嶋一茂(プロ野球選手、タレント、長島茂雄長男、極真空手)
愛甲猛(野球、内野手、ロッテ→中日、借金問題)
貴乃花健士(初代、相撲、大関、双子山親方、若貴父、口腔底癌)
貴ノ浪貞博(大相撲力士・大関、長身懐深い、心臓病、腹上死)
野村忠宏(柔道、60キロ級、五輪柔道史上初の三連覇、天才)
安田忠夫(プロレス、相撲、元小結・孝乃富士、借金で離婚)
小西正史(登山家、アルプス夏期登頂成功、天候急変で死亡)
坂井宏行(料理の鉄人、オーナーシェフ、フランス料理)
船越雅史(アナウンサー、日本テレビ、セクハラでチーフを降格)
笠井信輔(アナウンサー、元フジテレビ、悪性リンパ腫に罹患)
土御門泰邦(公家、正二位、陰陽師、陰陽頭、天文博士)
小山内彰(占術家、武田流四柱推命→除名処分・独立して活動)
前田晃志(占術家・算命学「算命晃聖塾」、元警察官・整体師)
亀谷圭之助(占術家、姓名学、亀谷式生命判断創始、元郵便局)
山口素櫻(占術家、周易、人相、手相、九星気学)
須永桃舟(占術家、実相流三代目宗家、日易副会長、古美術店)
秦漢(中国の俳優「生きてる限り僕は負けない」で主演男優賞)
ジョン・レノン(歌手・作詞作曲・<ビートルズ>・射殺事件)
セロニアス・モンク(ジャズ・ピアニスト、即興演奏、躁鬱病)
ハービー・ハンコック(ジャズ・ミュージシャン、キーボード)
ミック・ジャガー(ロック歌手、<ローリング・ストーンズ>)
ルイ・パスツール(生化学者、ワクチン予防、近代細菌学の祖)
ジバンシィ(ファッションデザイナー、ブランド、modeの神童)
シドニー・ポワチエ(黒人俳優の先駆者、監督、アカデミー賞)
【女性】
今井通子(医師、登山家)
夏井いつき(俳人・エッセイスト、TVの俳句番組に数々出演)
真野響子(女優、夫と娘も俳優、神戸市立森林植物園名誉園長)
桜庭あつこ(タレント、女優、羽賀研二を売名に利用)
香里奈(女優・タレント・Fモデル、男性とのベッド画像流出)
伍代夏子(演歌歌手)
未唯(歌手、<ピンクレディー>、「UFO」「サウスポー」)
持田香織(歌手・作詞、人気ユニット<ELT>元子役モデル)
綾戸智絵(ジャズ、ピアニスト、歌手、関西弁の絶妙トーク)
中村江里子(アナウンサー、フランス人の資産家御曹司と結婚)
落合信子(落合博満夫人、「悪妻は夫をのばす」で流行語大賞)
黄小娥(占術家、易学、易者、大ベストセラー『易入門』の著者)
ブルック・シールズ(女優・モデル、メディチ家の血、産後鬱)
ビヨンセ(人気歌手・女優、グラミー賞、世界で最も稼ぐ夫妻)
スルヤ・ボナリー(フィギュアスケート「長野五輪」でバク宙)