癸未は六十干支の20番目の干支。天干の「癸(みずのと)」は陰の水のエネルギー。万物を潤す慈愛に満ちた「雨」や「雫」を象徴。地支の「未(ひつじ)」は陰の土のエネルギー。夏の終わり、7月の万物を成熟させる温かく乾いた「大地」を象徴。あなたの魂の根底には、この「恵みの雨の如き、無限の慈愛(癸)」と「乾いた大地の如き、尽きることのない渇望(未)」が美しくもどこか切なくせめぎ合っています。その自らを犠牲にしてでも他者を潤そうとする気高い精神が、あなたに他に類を見ない「癒やしの力」と「人を惹きつける儚げな魅力」を与えているのです。
Chapter1. 心の世界観:
夏の終わりの乾いた大地にただ静かに降り注ぐ一筋の雨
癸未の心の世界観は、夏の終わり。全ての生命がその潤いを失い、ひび割れ、喘いでいる、どこまでも広大な乾ききった大地。その上に、まるで自らが消えてなくなることを厭わないかのように、ただひたすらにその身を捧げ全てを優しく潤そうとする一筋の「恵みの雨」…これが癸未の人の心の奥底にある心象風景です。その景色のように、あなたは極めて優しく献身的で、そして他者の渇きを自らの痛みとして感じてしまう共感の魂の持ち主です。決して困っている人を見過ごすことはできません。常に自らの全てを投げ打ってでも相手を救い、その心の大地を潤そうとする天性の「ヒーラー」であり「カウンセラー」。その自己犠牲的ですらある深い愛情は、多くの人々にとって最後の「希望の光」となるでしょう。あなたは生まれながらにして他者の心の最も深い渇きを癒やす特別な「才能」を持っています。あなたがそこにいるだけで、場の空気は和み人々は安心してその心の鎧を脱ぐことができます。その恵みの雨のような清らかで優しいオーラこそが、あなたの最大の魅力なのです。
この「乾ききった大地にその身を捧げる究極の自己犠牲」と「その一滴がやがては全てを蘇らせる奇跡の可能性」。
この二つの究極の要素が、あなたの内で完璧な静寂の中で共存することであなたという存在に計り知れない深みと人を惹きつけて離さない特別なカリスマ性を与えています。しかしそのあまりに優しすぎる魂は、時にあなたを「他者の渇きを全て自らが引き受けなければならない」という過剰な責任感へと導いてしまうことも。その自己と他者の境界線の曖昧さが、時にあなたを深い「自己消耗」と「枯渇」へと導いてしまうかもしれません。
夏の終わり大地に降る雨をイメージ。優しく清らかな雨が乾いた大地を潤していく様を表しています。穏やかな恵みの雨のように、おっとり物静かで人当たりが柔らかく社交的なため、周りに人が集まります。表に立つよりも周囲を優しく見守る存在だが、才知溢れる心の中は水を打ったように冷静沈着。ソフトにみえて芯が強く自分の目標に向かってひたむきな努力を重ねます。困難な状況に遭遇しても持ち前の粘り強さと勝負力と行動力で切り抜け最後まであきらめません。得意分野に腰を据えて地道に成長をすることが理想的。時代の風を読む力と人の心情を読み解く力を持つ。
②五行:水(天干)-土(地支)/土尅水
③種類:截脚干支
④十二運:墓
⑤納音:楊柳木(音律:角、納音五行:木)
⑥納音十二運:自墓
⑦空亡:申酉
⑧羊刃:丑
⑨日柱の吉凶星(神殺):華蓋、血刃、飛刃
Chapter2.その運命:
華蓋という天からの才気と内に葛藤を秘める土尅水の宿命
『癸未』のあなたは、芸術や学問そして、孤独な探求の世界で他に類を見ない才能を発揮する特別な星『華蓋(かがい)』をその身に宿しています。それはあなたの魂が、常に世俗を超えた高尚な世界へと引き寄せられることの証です。しかしその内には、自らの大地(土)で自らの慈愛の水(水)を堰き止めようとする土尅水という絶え間ない自己葛藤も同時に抱えています。
生まれ持った性質(日柱干支):
すべてを渇望する大地の魂とすべてを潤す慈雨の精神
『癸未』のあなたは、大地(未)のように驚異的なまでの忍耐力と受容力を持っています。しかしその魂の本質は、常に他者を潤そうとする慈雨(癸)。あなたは自らの身を削ることを厭わず、その内なる優しさを他者のために注ぎ続けるのです。その深い探求心と献身的な姿勢は、あなたをあらゆる分野で人々を精神的なレベルで救う孤高の指導者や芸術家へと、押し上げるでしょう。あなたは物腰が柔らかく、穏やかで誰に対しても深い愛情をもって接することができるでしょう。その自己犠牲的とも言えるほどの優しさは、多くの人々から慕われ愛されます。地味で穏やかな印象を与え、パッと目立つことを嫌う内剛外柔型の努力家です。外面はソフトなのですが、内面は感受性が豊かで頭脳も緻密、勤勉で観察力や批判にも優れています。その為、自分では自信があっても、それを外に出すことは苦手のようです。受け身で消極的ですが、周囲に対しては気配りの人で、世話好きです。従って、余り敵を作りません。ただ、お天気屋なところがあり、気分によって言動がコロッと変ってしまうことがあります。また、人から愛される天性を持っていますが、意外と気は小さく、その分取り越し苦労も多くなります。平和主義者で人とのトラブルを嫌いいますので、自分で自分を抑えてしまうことがしばしばです。内面は頑固で負けず嫌いの頑張り屋という面を秘めている人ですから、不平や不満が内に溜まってしまうこともあります。聡明で知恵者であり、中々芯が確りしているので、権謀術数をめぐらす傾向もあります。男性は気が変わりやすいので堅い職業や、学問・技術などがよいでしょう。一芸一能を磨き、健康に気をつければ、大器晩成となる人です。
ソフトな男性に比べ、同じ干支でも女性の場合は反対に剛情で、しっかり者となります。家庭の主婦では納まり切れず、社会に出るタイプです。気分の変化が激しく、お天気屋の処が目につきます。中々の意地っ張りが多く、一旦言い出したら譲らないところがあります。男性に比べ女性は経済観念が発達しています。
天賦の共感力と奉仕の精神:
あなたは生まれながらにして、他者の痛みや苦しみをまるで自分のことのように感じ取ることができる、極めて高い「共感力」を持っています。そして、その苦しむ人々を助けるためならば自らの時間やエネルギーを惜しみなく捧げることのできる、聖母のような「奉仕の精神」の持ち主です。
内に秘めたる理想主義と自己犠牲:
あなたは全ての人が癒やされ満たされる完璧な世界を、強く夢見ています。その高すぎるほどの理想主義が、あなたの癒やしの力の源泉となります。しかしその純粋すぎる願いは、時に自らの限界を超えて他者に尽くしすぎてしまうという、危険な「自己犠牲」に変貌する危険性を同時に抱えています。
運気の傾向【癸未 墓 木性 楊柳木】
この日生れの人の運気は下の上とします。一見声も大きく力強そうで、また、理想もあって何か頼もしそうな感じがします。しかし、それは外見だけで元来は気弱で遠慮がちな気持ちを繕っているだけという場合もあり、外面と内面が一致しないところがあります。陰ではあれこれと気を病み取り越し苦労をする割に、一徹で強情な面が強くでて、反抗的になるため、かえって運を悪くします。そこで、この生れの人はいつも明るい気持ちと、優しい心を養い、コツコツたゆまず努力していくべきです。一時の不運に気を落とすことなく、先案じをせず、金や物をあてにしないで我が身の実力を養うことです。そして、一芸一能を身につけて、健康を保持していけば、大器は必ず晩成して老いて幸せが厚いものです。病気は頭痛、肺、肝、胃の病、神経衰弱、性病に注意。
あなたのその自己犠牲的な優しさは、時にあなた自身を「エネルギーの枯渇」へと追いやってしまうという危険性も秘めています。大切なのはまず、他者を潤す前にあなた自身の内なる「泉」が愛と自己肯定感で満たされていることを確認すること。あなたが本当に心から満たされている時、そのあなたから溢れ出す慈愛の雫は、初めて他者の魂を真に癒やし育む聖なる「恵みの雨」となるのです。
Chapter3.二つの潮流:
楊柳木の異なる物語
『癸未』は、その本質(納音)が「楊柳木(ようりゅうもく)」という「木」のエネルギーに属します。
これは「風にしなやかに揺れる柳の木」を象徴します。この究極の「水」と「土」の姿を持ちながらその本質が、最も「しなやか」な「木」であるというこの組み合わせこそが、あなたの真の使命を解き明かす鍵です。
あなたのその「恵みの雨」のような自己犠牲的な愛情は、ただ乾いた大地を潤すためだけに与えられたのではありません。それはその潤された大地の上に、いかなる逆風にも決して折れることのないしなやかで美しい「生命(楊柳木)」を育むために与えられた神聖な才能なのです。
あなたの使命は、ただ乾いた大地に吸い取られ消えていく儚い雨で終わることではありません。
その献身的な慈愛の雨によって、多くの人々や新しい才能という名の「若木」を芽吹かせ、やがては人々が安心して憩うことのできる大きな「柳の木陰」を創り上げていくこと。
あなたが、その自己犠牲的なエネルギーを未来を「育む」という建設的な方向へと昇華させた時、あなたの人生は最も深くそして気高い輝きを放つでしょう。
Final Chapter.
あなたは世界を潤す一滴の聖なる雫となる
Final Chapter.
あなたは、静かなる、時代の蘇生者となる
『癸未』のあなたにとって、人生とは自らの内に降り注ぐ恵みの雨の如き慈愛で乾ききった時代の渇望を、静かにそして、絶え間なく潤し続ける気高い旅です。
その全てを見通すような穏やかで、しかしどこまでも深い眼差し。
そのどんな時も、決して他者を見捨てない聖母のような佇まい。
やがて多くの人々がその計り知れない癒やしの力に自らの傷ついた魂を委ね、あなたが潤したその豊かな大地の上で再び立ち上がる日が必ず訪れるでしょう。
あなたはただ静かに、そして優しくそこに在ればいい。
その乾いた大地に身を捧げる恵みの雨のごとき魂こそが、この傷ついた世界がずっと待ち望んでいた真の「ヒーラー」であり未来を創る「最初の聖なる一滴」そのものなのですから。
日干が「癸未」の有名人の例
【男性】
高杉晋作(幕末志士、長州藩、正義党の中心、病死、享年27歳)
伊能忠敬(江戸時代の測量家、日本地図を製作)
小渕恵三(政治家・国会議員、自民、首相在任中脳梗塞で急死)
佐川清(佐川急便グループの創業者で元会長)
近藤誠司(経営、㈱あさくま・社長、全国にチェーン店を展開)
松浦勝人(音楽プロデューサー、avex創立、あゆ騒動で社長就任)
赤尾敏(右翼活動家、大日本愛国党、生涯で一万回以上辻説法)
小松左京(SF作家、評論、『日本沈没』、SFのパイオニア)
小中陽太郎(作家、評論家、ベ平連、TVコメンテーター)
植木雅俊(仏教思想研究家『梵漢和対照・現代語訳 法華経』)
羽仁進(映画監督)
松平健(俳優、「暴れん坊将軍」で徳川吉宗役、大地真央と離婚)
小栗旬(俳優・声優、実写版の『ルパン三世』、山田優と結婚)
露木茂(キャスター)
立川談志(落語家、国会議員、落語立川流を創始し家元)
中田ラケット(漫才師、<中田ダイマル・ラケット>)
長井秀和(お笑いタレント、「間違いない!」、エンタの神様で)
チャゲ(歌手、ポップデュオ<チャゲ&アスカ>)
堂珍嘉邦(ミュージシャン・俳優<CHEMISTRY>ソロ)
湯原昌幸(タレント、歌手、コメディアン)
カルーセル麻紀(性転換タレント、大麻取締法違反で逮捕不起訴)
高島成龍(占術家・高島易断、悪質商法・逮捕・業務停止処分)
高橋伸宏(占術、「動物占い」の創作者、占いシステムSHEEP)
黒木知宏(野球、投手、千葉ロッテマリーンズ、”ジョニー”)
瀬古利彦(マラソン)
城咲仁(タレント、ラジオDJ、元クラブ愛カリスマ・ホスト)
ダライ・ラマ14世(チベット仏教・指導者、ノーベル平和賞)
ギュンター・グラス(作家『ブリキの太鼓』、ノーベル文学賞)
ロジェ・カイヨワ(哲学者・文芸批評家・社会学者『戦争論』)
ヘルムート・コール(ドイツ首相、東西ドイツの再統一を達成)
ジョニー・デップ(俳優・映画監督“最もセクシーな男”選出)
フランツ・ベッケンバウアー(サッカー選手・指導者〝皇帝〟)
【女性】
松島みどり(政治家・衆議院議員、自民党、元朝日新聞社記者)
瀬戸内寂聴(作家、出家、『源氏物語』を現代語に翻訳)
高峰三枝子(女優・歌手、歌う映画スターの草分け的、脳梗塞)
高橋惠子(女優、舞台期間中に失踪騒動、夫は監督の高橋伴明)
賀来千香子(女優、宝石のデザインも手がける、宅麻伸と結婚)
室井滋(女優、小型船舶一級免許取得)
岡崎友紀(女優、「おくさまは18歳」で国民的人気アイドルに)
伊東美咲(女優、「電車男」エルメス役、パチンコ社長と結婚)
黒木メイサ(女優・モデル、TV「男装の麗人」、エキゾチック)
長澤まさみ(女優「世界の中心で、愛をさけぶ」、サッカー狂)
笠置シズ子(歌手)
國府田マリ子(声優・ナレーター・ラジオDJ、『GS美神』)
梅宮アンナ(タレント、モデル、梅宮辰夫娘、羽賀研二と問題)
五嶋みどり(ヴァイオリニスト、天才、タングルウッドの奇跡)
中島知子(お笑いタレント<オセロ>、「家賃滞納洗脳事件」)
渡邉淳(タレント、グラビアアイドル、元シャイニングウィル)
山本容子(版画家、エッセー、京都芸大で非常勤講師、二度離婚)
井村雅代(シンクロナイズドスイミングのコーチ、スパルタ指導)