丙子は六十干支の１３番目の干支。天干の「丙（ひのえ）」は陽の火のエネルギー。万物を遍く照らす天空の「太陽」そのものです。地支「子（ね）」は陽の水のエネルギー。一年で最も陰の氣が極まる真冬の深夜12時の「深淵なる水」を象徴。この干支は「水剋火（すいこくか）」—深淵の水（子）が太陽の炎（丙）をその根底から常に激しく剋し続けるという極めて緊張感に満ちた「相剋」の関係によってその柱の中に成り立っています。あなたの魂は生まれながらにして自らの内に最も輝かしい「光（太陽）」と最も深い「闇（深淵）」を同時に抱え、その壮絶な葛藤の中から他に類を見ない特別な輝きを生み出すという気高い宿命をその身に帯びているのです。
Chapter１.心の世界観
～心の世界観：静まり返った真冬の夜の海に浮かぶ太陽～
丙子の心の世界観は、全てが凍てつき静寂に支配された真冬の真夜中の大海原。そして、そのどこまでも深く冷たい暗黒の水の上にあり得ないはずの、しかし確かにたった一つ赫々と孤高の光を放ち続ける一個の「太陽」。ぼんやりした白銀の冬空で冷たい海を照らす穏やかな太陽をイメージ。肌を刺すような冷たい空気のなか冬の太陽が清らかな光を放ち、真冬の海を明るく照らす様をあらわしています。物静かながらも明るく華があり密かに周りを支えようとする努力を惜しまず守備範囲できちんと役割を果たします。冬の日差しのように周囲を和ませ、秘めた情熱で得意分野の才能を武器に地道に挑戦し続け成長するのが理想的です。
天干の「丙」という天空に輝き万物を遍く照らす夏の太陽のエネルギーと、地支の「子」という全てを凍てつかせ静寂の中に全てを秘める真冬の深夜の水。これは「水剋火（すいこくか）」—水（子）が火（丙）を、その勢いを激しく剋し消し去ろうとする六十干-支の中でも最もダイナミックで内面的な葛藤に満ちた極めて特別な干支です。
一見明るく華やかに見えながらその心の奥底には、常に光と闇情熱と冷静動と静が激しくせめぎ合っているドラマティックな魂です。
②五行：火（天干）－水（地支）／水尅火
③種類：截脚干支
④十二運：胎
⑤納音：潤下水／澗下水（音律：羽、納音五行：水）
⑥納音十二運：自旺
⑦空亡：申酉
⑧羊刃：午
⑨日柱の吉凶星（神殺）：福生貴人、飛刃
Chapter２.その運命：
～波乱万丈の航海と魂の統合～
『丙子』の人生は、多くの場合平穏な航海とはなりません。それは自らの内なる「光」と「闇」の激しい葛藤という嵐を乗りこなし、その両方を一つのより高次の輝きへと「統合」していく英雄的な魂の旅路となります。
生まれ持った性質（日柱干支）：
～華やかな社交性と内に秘めたる鋭利な孤独～
丙子の日生まれは「六秀」であり聡明です。ぶっきら棒でクールに見えるので一見とっつき難いのですが、カラッとしていて淡白なので、警戒せず気軽に付き合うことができます。自分なりの世界を持ち、偉ぶる事もなく逆に媚びることもせず、変なお節介もやきません。頭の回転は早く、利殖の才に恵まれます。独自の世界を生かして新しいものを開発して行く人もあり、技術職などで成功している人もあります。物事には慎重であせったりはしませんが、気迷いから精神的に不安定になることはあります。男性は童顔の人が比較的多く、年を取っても余り老けません。女性は愛想がよく、円満な性格ですが、男性の場合よりもガメツさがあります。また、女性は干渉されることを嫌い、自立した関係と距離を保とうとする個人主義的な面があります。夫婦縁も余り良くなく、異性問題に気を付けなければなりません。また職業をいろいろ変えて失敗しやすく、運気もいろいろなトラブルが起こりやすい星です。
男性の場合、四柱中に辛の正財があれば、若い時に苦労があっても、人望がある為に、社会的に発展すると言われています。
天賦の直感力二面性：
あなたは生まれながらにして、物事の光の側面と闇の側面を同時に見抜く驚くべき「直感力」を持っています。その瞳は、人の心の奥底にある本音と建前、純粋さと計算高さを一瞬にして見抜いてしまうでしょう。その鋭すぎる洞察力故にあなたは時に、人間という存在そのものに深い絶望とシニカルな諦念を抱いてしまうこともあるかもしれません。
内に秘めたる激情と冷静さ：
あなたの内には、太陽のような燃えるような「情熱」と、氷のような「冷静さ」が、常に同居しています。一度心に火が付けば、驚くべき行動力で周囲を巻き込み大きなことを成し遂げます。しかしその一方で、ふとした瞬間に全てを冷め切った視点で突き放してしまうような極端な二面性。その予測不可能なミステリアスな魅力こそが、人々をあなたから目が離せなくさせるのです。
運気の傾向【丙子 胎 水性 潤下水】
この日生まれの人の運気は中の上とします。声に力があり、顔は赤味をもち、見かけは堂々としていますが、内実は気が弱くハキハキしない人が多いものです。その時の気分都合によって不調子にシャベッったり、急に沈黙してしまったり、気持ちがムラで信用がつきません。また物事に就いての判断が一方的で思いつめたりするためにとかく大局を見誤り、或は見栄を張ったり威勢を張って無理を押して失敗したりします。大体目先欲求心が強くケチで、またギャンブルに興味を持ち、親ゆずりの財産を蕩尽して貧苦する人もいます。とにかく精神を強固にして一道に達する努力が大切です。また目前の利を追わず、義理人情を重んじ、信を厚くし、礼を正して一歩一歩前進すれば、永くその財富を保有する事ができます。病気は頭痛、肺病、足腰の痛みに注意。
あなたの使命は、内なる「闇（水）」を否定し消し去ることではありません。
それは不可能です。なぜなら、その深淵こそがあなたの他に類を見ない知性と洞察力の源泉だからです。
大切なのは、その冷たく暗い深淵の水を自らの「光（太陽）」をさらに輝かせるための「燃料」へと、意識的に変容させていくこと。
人間の醜さや世界の矛盾を知る、その冷徹な視点があるからこそあなたの放つ「希望」の光は、決して薄っぺらい偽善にはならない。真の重みと説得力を持つのです。
Chapter３.二つの潮流：
～澗下水の異なる物語～
『丙子』は、「澗下水（かんかすい）」という納音に属します。
これは「山の岩間を静かに、しかし決して涸れることなく流れ続ける清冽な沢水」を象象します。太陽（丙）の魂を持ちながらその本質的な使命は、自らが「清らかな水」となり、世界の淀みを静かに洗い流していくことにある。この「火」と「水」の壮絶な葛藤の果てに生まれる「浄化」の力こそが、あなたの他に類を見ない影響力の源泉なのです。
あなたの使命は、ただ太陽のように華やかに世界を照らすことだけではありません。
その光の裏側にある人間の心の闇や社会の矛盾といった誰もが見たがらない「深淵」を、誰よりも深く直視すること。
そしてその全ての闇を理解し受け入れた上で、なお一筋の清らかな「真実」の流れを世界にもたらしていくこと。あなたが、その痛みを伴う気高い役割を引き受けた時、あなたの存在そのものが多くの人々にとって魂の渇きを潤すかけがえのない「聖なる泉」となるでしょう。
Final Chapter.
あなたは闇を知る真の光となる
『丙子』のあなたにとって人生とは、自らの内に宿る太陽と深淵の壮絶な戦いを静かに受け入れ、その葛藤の中から誰にも真似できない「真実の光」を創造していく気高い旅です。
その華やかさの裏にある、深い憂いを帯びた瞳。
その鋭い知性の奥にある、決して消えることのない人間への温かい眼差し。
やがて多くの人々が、その偽りのない深く、そして複雑な輝きに救いを求めあなたの元へと集う日が必ず訪れるでしょう。あなたは、ただあなたの光と闇の全てであればいい。
その矛盾を抱えた人間そのものの輝きこそが、この世界がずっと待ち望んでいた本物のリーダーの姿なのですから。
日干が「丙子」の有名人の例
【男性】
大平正芳（政治家、首相在任中に急死、元大蔵官僚、襲撃事件）
不破哲三（衆議院議員、日本共産党委員長、理論派）
平沢勝栄（衆議院議員、自民党、警察出身、北朝鮮拉致問題）
山葉寅楠（実業家、楽器・ピアノ製造者、現ヤマハ㈱の創業者）
海老沢勝二（ＮＨＫ会長、ＡＢＵ会長、国際エミー賞）
船井幸雄（経営コンサルタント、船井総合研究所・会長）
浜島俊哉（壱番屋２代目社長、カレーハウスCoCo壱番屋を展開）
若田光一（宇宙飛行士、エンデバー打ち上げ）
種田山頭火（僧、自由律俳人、詩人、母自殺）
和辻哲郎（哲学者、漱石門下、『古寺巡礼』）
新海誠（アニメーション作家・映画監督、映画「君の名は。」）
和泉元彌（狂言師、和泉流二十世宗家を名乗る、能楽協会退会）
渡辺謙（俳優、急性骨髄性白血病、妻の借金問題、離婚裁判）
伊吹吾朗（俳優）
川口浩（俳優、ＴＶ番組「川口浩探検隊」、癌、享年５１歳）
由利徹（喜劇俳優、ズーズー弁が得意、＜脱線トリオ＞、酒）
穂積隆信（俳優、『積み木崩し』、娘が非行に走る）
川口浩（俳優、「探検隊」、短命癌死）
長塚京三（俳優、映画「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」）
錦織一清（歌手、俳優、＜少年隊＞、愛称”ニッキ”）
二宮和也（歌手・俳優＜嵐＞、演技力に定評、台本暗記が得意）
前川清（歌手、＜クールファイブ＞）
小川宏（アナウンサー、司会）
玉置宏（タレント、司会、アナウンサー、明るい名調子）
川崎のぼる（漫画家、「巨人の星」）
常陸山谷右衛（１９代横綱、「角聖」、出羽海一門の総帥）
寺尾常史（相撲、幕内力士、人気）
魔裟斗（格闘技、日本人初のＫ－１ＭＡＸ世界王者、ミドル級）
野村克也（野球・捕手・監督、理詰めのＩＤ野球、妻の不祥事）
牛島和彦（野球、投手、野球解説者）
岡田光玉（宗教家、世界真光文明教団・教祖）
森千命（占術家・四柱推命、『現代四柱推命』、柴又にて鑑定）
ルネ・ヴァンダール・ワタナベ（西洋占星術「日本占術協会」）
波多野浩之（歯科医、歌手・松田聖子の元夫）
先崎綜一（フリーライター、元広告代理店編集者、神経症再発）
Ａ・ノーベル（ダイナマイト発明、実業家、ノーベル賞創設者）
ウィリアム・ブレイク（詩人・画家・銅版画、「エルサレム」）
リチャード・バック（飛行家・作家・『かもめのジョナサン』）
ピーター・グリーン（ギタリスト＜フリートウッド・マック＞）
【女性】
扇千景（元女優、大臣、元保守党党首、自民、夫は歌舞伎役者）
岡本かの子（歌人、作家、岡本太郎の母、仏教研究家）
白川由美（女優、二谷英明の妻）
久我美子（女優、実家は村上天皇迄遡る村上源氏・華族の家柄）
ちあき・なおみ（歌手）
鬼束ちひろ（歌手）
牧瀬里穂（女優・タレント、ＪＲ東海のクリスマステレビＣＭ）
岡田紗佳（タレント・モデル、プロ雀士〝役満ボディ〟ハーフ）
椿鬼奴（タレント・お笑い芸人・女優、独特のメイク、元ＯＬ）
山田美保子（タレント、コラムニスト、放送作家、主婦からプロ）
宮﨑玲衣（アナウンサー、静岡朝日テレビ、慶應義塾大学卒業）
サンドラ・ブロック（女優、映画プロデューサー 「The Net」）